ORM(Object-Relational Mapping)は、オブジェクト指向プログラミング言語とリレーショナルデータベース(RDB)の間のデータ変換を行うプログラミング技法です。ORMを使用することで、開発者はSQLを直接記述することなく、プログラミング言語のオブジェクトを通してデータベースを操作できます。これにより、オブジェクト指向プログラミングとリレーショナルデータベースの概念的な不一致(オブジェクト関係インピーダンスミスマッチ)を解消します。
ORMのポイント
ORMの重要なポイントは以下の通りです。まず、開発効率の向上が挙げられます。SQLを直接書く必要がなくなり、プログラミング言語のオブジェクトとしてデータを扱えるため、開発者はより直感的にデータベース操作を行えます。また、データベースの抽象化により、異なるデータベース間の移行が容易になります。さらに、セキュリティ面でもSQLインジェクションなどのリスクを軽減できます。ただし、複雑なクエリの場合はORMの性能が低下する可能性があり、適切な使用が求められます。また、ORMの学習コストや、過度の依存によるデータベース設計スキルの低下にも注意が必要です。