CLT(Cross-Laminated Timber)は、木材を直交させて積層接着した大判のパネル材料です。建築分野で注目されている新しい構造材料で、環境負荷の低減や施工の効率化などのメリットがあります。CLTは高い強度と耐火性能を持ち、中高層建築にも使用可能です。また、軽量であるため、基礎工事の簡素化や輸送コストの削減につながります。さらに、工場での事前加工が可能で、現場での施工期間を短縮できるという利点もあります。
CLTのポイント
CLTの重要なポイントは、その環境性能と建築の効率化にあります。木材の使用により、CO2の固定化や森林資源の有効活用に貢献し、持続可能な建築材料として注目されています。また、CLTは高い断熱性能を持ち、エネルギー効率の良い建築物の実現に寄与します。施工面では、工場での事前加工により品質管理が容易になり、現場での作業時間が大幅に削減されます。これにより、建設現場の労働力不足や工期短縮の課題に対応できます。さらに、CLTは設計の自由度が高く、多様な建築形態に対応可能です。ただし、新しい材料であるため、設計基準の整備や施工技術の普及が課題となっています。CLTは、今後の建築業界に大きな影響を与える可能性のある革新的な材料として期待されています。