ユークリッド距離は、多次元空間における2点間の直線距離を表す指標です。数学や統計学、機械学習などの分野で広く使用されています。2次元平面上では、2点間の最短距離を表すピタゴラスの定理から導かれます。n次元空間における2点 (x1, …, xn) と (y1, …, yn) のユークリッド距離は、√((x1-y1)^2 + … + (xn-yn)^2) で計算されます。データ分析やパターン認識、クラスタリングなどの手法で、データポイント間の類似性や距離を測る際によく用いられます。
ユークリッド距離のポイント
ユークリッド距離の重要なポイントは以下の通りです。まず、物理的な距離に対応するため、直感的に理解しやすい指標です。比較的単純な数式で計算できるため、実装が容易です。任意の次元数のデータに適用可能で、多次元データの分析に適しています。常に非負の値をとり、2点間の順序を入れ替えても結果は変わらないという性質があります。ただし、各次元のスケールの影響を受けるため、正規化が必要な場合があります。また、外れ値に敏感であるという特徴があるため、ロバスト性を求める場合は他の距離指標を検討する必要があります。