コアコンピタンスは、企業の競争優位の源泉となる中核的な能力や技術を指す概念です。1990年代にG・ハメルとC・K・プラハラードによって提唱され、経営戦略論において重要な位置を占めています。
コアコンピタンスの主な特徴は、以下の3点です。
顧客に特定の利益をもたらす能力であること
競合他社が容易に模倣できない能力であること
複数の市場や製品に応用可能な能力であること
例えば、ホンダのエンジン技術やソニーの小型化技術などが典型的なコアコンピタンスとして挙げられます。企業はこのコアコンピタンスを基盤として、新製品開発や新市場進出を行うことができます。
コアコンピタンスの概念は、企業が自社の強みを明確に認識し、それを戦略的に活用することの重要性を示しています。ただし、環境変化に応じてコアコンピタンスを適切に更新していく必要があり、過度の固執はかえって競争力の低下を招く可能性もあります。