カスタマージャーニーは、顧客が製品やサービスと出会い、購入・契約に至るまでの道筋を指します。直訳すると「顧客の旅」という意味で、顧客の行動や心理状態を時系列で追跡し、可視化したものをカスタマージャーニーマップと呼びます。このプロセスは、認知、興味、検討、購入、利用、推奨などの段階を含み、各段階での顧客とブランドとの接点(タッチポイント)を明確にします。
カスタマージャーニーの重要なポイントは、顧客視点での体験設計にあります。従来の企業視点ではなく、顧客の目線で購買プロセスを捉えることで、より効果的なマーケティング戦略を立案できます。また、カスタマージャーニーマップを作成することで、チーム間でのコミュニケーションや目標の共有が容易になります。ただし、現代の消費者行動は必ずしも直線的ではなく、各段階を行き来する「らせん状」の動きをすることもあるため、柔軟な解釈と定期的な更新が必要です。デジタルマーケティングの発展により、オンラインとオフラインの接点を統合した包括的なジャーニー設計が求められています。